専門的データの価値を漁業の現場に活かす
“実践的Webアプリ”
愛知県水産試験場さまからご相談いただいたのは、伊勢湾・三河湾の海況観測データの活用方法についてでした。アクアリングは各地の漁協を何度も訪ね、漁業関係者の方々へのインタビューを重ねた結果、情報発信構造の再設計を決断。プロトタイピングを繰り返し、現場の方々にもデータの価値を実感していただける、実用的な Web アプリへと育てていきました。
愛知県水産試験場が長年蓄積してきた観測データには、溶存酸素量やクロロフィル濃度といった専門的な指標が並びます。アクアリングでは、それらが漁業にどう関係するのかを丁寧にヒアリングし、現場の肌感覚と結びつけて活用できるガイドコンテンツを作成。多様な専門データを現場の言葉へと翻訳する設計を行いました。
UI は、漁業関係者の方々が日常的に使用している風や潮位のアプリを参考に、スマートフォンでも見やすく操作しやすい設計です。限られた時間で必要なデータにすぐアクセスできるよう、視覚的に分かりやすくストレスフリーなデザインにこだわりました。また、数値や専門用語に馴染みのない方でも直感的にデータの活用方法が伝わるよう、ビジュアル表現にも工夫を凝らしました。
アプリは、使われてこそ意味があります。ユーザーテストのフィードバックを反映し、完成後も認知度向上のためにフライヤーを制作するなど、実際に使い続けてもらうまでを見据えた導線づくりを行いました。地道なコミュニケーションの積み重ねにより、「毎日使いたい」という声も届くようになりました。
また、情報発信側である愛知県水産試験場の業務効率化にも寄与しました。従来は PDF やExcel、Word 等で行っていた情報管理と発信を、Web 管理画面から直接反映できるように刷新。衛星画像の自動取得・表示なども組み込みました。これまでの運用フローを崩さず、より便利でスピーディーな発信ができる仕組みです。
アクアリングは「誰が使い、誰が届けるか」の両方を見据えた実装力で、一次産業の現場に新たな視点と実用的な情報基盤を築き、現場目線での「海の見える化」を実現しました。
戦略・企画から表現まで、クリエイティブの領域を拡大したい仲間を募集しています
当社は、さまざまな業種の上流工程からプロジェクトに参加しており、新規から運用まで、UXリサーチに基づいたUIデザインの提案や、企業ブランディングのご相談、ビジネスをグロースためのコンサルティングも含めたWebサイト運用など、幅広い案件があります。
当社プロジェクト事例
年々クライアントから求められる品質も高くなり難易度が上がっていきます。その期待を超えるために、こうした機会が私たちの成長に繋がっていきます。クライアントと一体となってアウトプットを送り出すチャンスを手にできる制作会社はそんなに多くありません。だからこそ日々業務の中でも「いいモノをつくる」というマインドを大切にし、今あるものに満足するのではなく、視座を高く「理想へ背伸びをする」という姿を目指しています。
「公式note」では、「空気感」や「人」を中心に紹介しています。
いっしょにプロジェクトをすすめる仲間のこと、みんなが考えていること。
多様な価値観やスキルに触れながら、組織の雰囲気が伝わると嬉しいです。