「“気をつける”じゃ、守れない。」メールのセキュリティをいつでも誰でもー【AIR Product Story】

送信取り消し、間に合わなかった――

そんな一瞬のミスが、信用やビジネスそのものを揺るがす時代。
メールの誤送信は、誰もが起こしうる“人為的ミス”であるにもかかわらず、企業や働く人々にとって、命取りになることも少なくありません。

今回は弊社が開発しているクラウド型メール誤送信対策サービス「365 Alert（サンロクゴ・アラート）」の開発について紹介します。

「365 Alert」毎日のメールを安心して送るために

「365 Alert」は、Microsoft 365 の環境下でメール誤送信を防止するクラウドサービス。
メールの送信前に、宛先の再確認や添付ファイルのチェックなど、ポップアップを表示して確認を促します。テレワークなどの場所を問わない働き方でも利用できるように、パソコンだけではなく、スマホやタブレット端末でメールを送受信する時もアラートを表示します。

ツールを“導入できない”方々のために

発売以降、多くの企業様に導入され、「ヒヤリハットを未然に防げた」「教育より安心感がある」といった声を寄せていただきました。

しかし一方で、ある課題に直面していました。

「社内導入前にお試しで使ってみたいけれど、設定がよくわからない。」
「ソフトウェアやサービスは、自社の情報システム部門に許可を取らないと利用できない。」
「試用前のユーザ登録は、自分のアカウントでよいのか確認しないといけない。」

必要と感じていても、使ってみる前に、手が止まってしまうことがわかりました。

導入の壁をゼロにする。

そこで開発チームが注目したのが、Microsoftが提供する「Outlookアドイン」の仕組み。
ブラウザ版のOutlookから直接使える拡張機能で、ユーザーが自分で簡単に追加・利用できるという点が最大の利点です。

「アドインであれば、ユーザー登録も、複雑な設定も不要。
　しかも、Microsoftのアプリストアで提供できるから、信頼性も高い。
『今この瞬間』に必要な人が、すぐに使える環境が整うんです」（開発担当）

こうして、Outlook Add-in版 365 Alert の開発がスタート。
とはいえ、従来のサービスと同じ機能を維持しながら、
簡便さを両立するのは簡単な道ではありませんでした。

「私たちのミッションは『ITでもっと便利と安心を』を提供すること。
だからこそ、UIや操作は直感的に。
地味だけど、そこにいちばん力を注いでいます。」（開発担当）

結果として、Outlook Add-in版 365 Alert には、従来の機能をそのまま、落とし込むことに成功しました。

「ツール」ではなく、「安心できる環境」を提供する。

アドイン版の開発は、個人も導入がしやすい新たなツールを生み出すことに繋がりました。
それは、組織にとっても、新しいスタンダードになり得る力を持っています。

『メールを送る前に、ワンクッション置く』ことを習慣にしていただくことが、働く人の安心を支え、結果的に企業全体のリスクを減らせると思うんです。（開発担当）

失敗した誰かを責める前に、「環境」を整えること。
その環境づくりを、技術で支えていきたいと考えています。