IT業界内での転職(IT内転職)を考える方に向けて、楽器店勤務からクラウド保守、アプリテスター、自動運転関連のアノテーション業務を経て、現在は未経験からフロントエンドエンジニアを目指している小笠原さんのキャリア選択と「働き方」のヒントをご紹介!
目次
PROFILE
IT業界に飛び込んだきっかけは「どんな状況でも働ける仕事」
クラウド保守の現場で得た「調べ続ける力」と「基礎スキル」
「もっと自由に働きたい」──働き方を変えたくてフロントエンドを志望
ゲームテスト業務で感じた「テスターの面白さ」
次なる挑戦は自動運転関連のアノテーション業務
職種チェンジで見つけた「時間の余裕」と「新しい視点」
今後のキャリアは「まだ模索中」でもいい
IT業界でキャリアに悩む人へ──「どう働きたいか」から考える
PROFILE
小笠原 佑花 Ogasahara Yuka
楽器店勤務からIT業界に転職後、クラウド保守、アプリテスト、アノテーション業務と多彩な経験を重ね、現在はフロントエンドエンジニアを目指して学習中。
IT業界に飛び込んだきっかけは「どんな状況でも働ける仕事」
Q.まずは、これまでのご経歴を教えてください。
新卒で入社したのは楽器店です。音楽教室のスタッフや楽器販売を担当していました。でもコロナ禍で音楽教室が縮小され、「このままじゃ将来が不安だな」と思ったのが転職を考えるきっかけでした。
感染症など社会的変化があっても安定して働ける業界を探して、IT業界に興味を持つようになりました。
それから3ヶ月間集中して勉強して、ネットワーク系の資格「CCNA」を取得し、クラウド保守の仕事に就きました。
クラウド保守の現場で得た「調べ続ける力」と「基礎スキル」
Q.クラウド保守では、どんな業務をされていたんですか?
Oracle Cloudを使ったインフラ構築やテスト、ネットワーク試験、保守対応などです。Oracle Cloudは新しいサービスで、アップデートが多くて、1年前の公式ドキュメントがもう使えない…なんてこともよくありました。
その都度、自分で調べて対応する必要があって大変でしたが、ITの基礎力はしっかり身についたと思っています。LinuxやTerraform、Excelのマクロや関数なども活用していました。
「もっと自由に働きたい」──働き方を変えたくてフロントエンドを志望
Q.次のキャリアを考えるようになったのはなぜですか?
実家のペット(犬)が高齢で、病気がちになったんです。当時は残業が多くて、土日祝も連絡があったら対応しなきゃいけない。プライベートがほぼゼロで、「このままでは大事な時間を失ってしまう」と思ったのがきっかけでした。
「場所や時間に縛られず働ける仕事をしたい」と調べているうちに、フロントエンドエンジニアという選択肢に出会いました。
Q.フロントエンドに惹かれた理由は?
在宅案件が多いという点にまず惹かれました。それに前職でJSONやスクリプトを触っていたので、技術的にもとっつきやすそうだと思って。もともとWebサイトやUIデザインにも興味があったので、「これなら自分にも合うかもしれない」と思いました。
ゲームテスト業務で感じた「テスターの面白さ」
Q.その後、アプリのテスターにも挑戦されたそうですね。
はい。営業の方から紹介されて、ゲームのテスト業務に入りました。私はゲームを全然やらないタイプなので、最初は操作方法を覚えるのにも苦労しました。でも、バグを見つけて報告するとすごく感謝されて、それが実際に直っているのを見ると達成感がありました。
Q.テスト業務では、どんなことをされていたんですか?
テストケースに沿ってゲームを操作して、想定と違う挙動があれば詳細を記録し、先方に報告する流れです。地道な作業ですが、ユーザー体験に直結する仕事だと感じました。
次なる挑戦は自動運転関連のアノテーション業務
Q.アノテーションの仕事にも関わっていると伺いました。
はい。自動運転に関わる視覚データのアノテーション業務で、車間距離を測ったり、車の動きを記録したりする仕事です。
以前、映像から異常のタイミングを記録するような仕事を少し経験したことがあったので、全くの未経験というわけではありません。今回はさらに技術的に深く関われそうで、楽しみです。
Q.不安はありますか?
Linux操作が必要なので、コマンド操作には少し不安があります。でも、クラウド保守の経験があるので基礎は理解していますし、勉強しながら乗り越えたいです。
職種チェンジで見つけた「時間の余裕」と「新しい視点」
Q.職種を変えて、どんな変化を感じましたか?
クラウド保守の時は、拘束時間が長くてプライベートの時間を確保するのが難しかったです。でも、テスターやアノテーションでは時間の余裕が生まれて、少し心にゆとりができました。
IT業界って一括りにされがちですが、職種によって働き方や求められるスキルが全然違うんだと実感しました。
Q.職種を変えることは遠回りだと感じましたか?
近道とは言えませんが、むしろ“幅”を広げるステップだったと思っています。クラウド、テスト、アノテーションと一見バラバラですが、それぞれで得た経験が次に活きていますし、自分の向き不向きを知る機会にもなりました。
今後のキャリアは「まだ模索中」でもいい
Q.今、どんなキャリアを目指していますか?
正直、まだ模索中なんです。でも、「時間や場所に縛られない働き方」を軸に、自分が得意なこと・好きなことを見つけていきたいです。フロントエンドもその中の一つとして、今は学習を続けています。
Q.学習スタイルや工夫はありますか?
通勤時間にスマホで教材を読んでいます。あとは、普段ネットで何かを検索する時も「このサイトどうやって作ってるんだろう?」と考えるようになりました。学び方も、少しずつ変わってきています。
IT業界でキャリアに悩む人へ──「どう働きたいか」から考える
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Q.最後に、職種チェンジに悩んでいる人へメッセージをお願いします。
IT業界はどの職種でも勉強は必要です。でも、やってみたら意外と楽しいし、自分に向いてることが見えてくることもあります。
「無理そうだからやめておこう」と思わず、まずは一歩踏み出してみてほしいです。それと、転職を考えるなら「何をやりたいか」より「どう働きたいか」を考えること。
それが見えていれば、職種選びもうまくいくと思います!
小笠原さんのインタビューを通じて、IT業界内で職種を変えたい方、転職を目指す方に向けた、実体験に基づくアドバイスをお届けしました!
決して一直線ではないですが、「どう働きたいか」という軸を持つことで、一歩一歩、自分らしい働き方を形にしてきた小笠原さんのように一歩を踏み出して見てはいかがでしょうか?
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