採用情報|スペースマーケット
「スペースシェアをあたりまえに」をミッションに掲げ、あらゆるスペースを時間単位で貸し借りするプラットフォームなどを運営する企業です。
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「もし一から作るなら」──スペースマーケットのプロダクトに立ちはだかる“10年分の歴史”に、果敢に挑んでいるエンジニアがいる。
スペースマーケットはいま、大規模な技術基盤刷新に挑んでいます。10年かけて積み上げたRailsベースのシステムを、新たなアーキテクチャへと移行するプロジェクト「MX」。
本記事では、そんな技術基盤の大規模刷新プロジェクト「MX」に携わるテックリードエンジニア・森脇を、VPoEの成原が深掘り。スペースマーケットで挑戦し続ける面白さについて迫ります。
「VPoEが深ぼってみた」シリーズとは?
エンジニアの様々な挑戦をVPoEの成原が自らインタビュー形式で深掘りする、スペースマーケットの開発の“今”を伝えるシリーズ企画!
今回は「VPoEが深ぼってみた」記念すべき第一回です!深掘りをしていくVPoEがこちら!
今回深ぼっていくエンジニアはこちら!
入社わずか10か月で、技術刷新の旗を掲げたエンジニア
MXはなぜ生まれたのか。背景にある「妄想」
技術負債と向き合い、未来を設計する。刷新の本質とは
NestJS × TypeScript × クリーンアーキテクチャという選択
アプリチームがバックエンドに越境する「学習する組織」の強さ
経営陣の理解と、MVP受賞の驚き
森脇が描く“その先”の未来
最後に、未来の仲間に伝えたいこと
カルチャーデック
スペースマーケットの技術図鑑
採用ページ
テックリードエンジニア 森脇 和也
スペースマーケットに2023年11月に入社後、SEO周りの開発・保守を担当し、2023年9月より技術基盤刷新プロジェクト「MX」のリード役として活躍。プロジェクトの命名者でもあり、「Market」と未知なる可能性を示す「X」を組み合わせた「MX」という名称に、マーケットプレイスの未来への挑戦という想いを込めている。2024年にはMVP(Most Valuable Player)を受賞。
成原:今日はよろしくお願いします!さっそくですが、まずは入社から現在に至るまでの流れを教えてもらえますか?
森脇:よろしくお願いします。僕は2023年11月にスペースマーケットに入社しました。当初は検索SEOまわりの開発や保守がメインだったんですが、社内で話題になっていた「技術基盤を刷新したい」という動きに自分も関わることになって、2023年9月ごろから現在の「MX」プロジェクトをリードすることになりました。
成原:それ、すごいことですよね。入社から1年も経たないうちに、全社の技術の根幹を担うプロジェクトの推進役に抜擢されたのは、森脇さんの技術的な信頼の証だと思っています。
成原:「MX」というプロジェクト名も森脇さんがつけたんですよね?
森脇:そうです。「M」はMarketplace、「X」は未知数。マーケットプレイスという既存の価値をベースにしつつ、これからの未来に向けての“未知の挑戦”を象徴するような名前にしたくて、MXと名付けました。
成原:いい名前ですよね。システムをただ移行するんじゃなくて、未来の価値を見据えているのが伝わります。
森脇:ありがとうございます。実際、入社当初は「これは相当複雑な構成だな…」と正直戸惑いました。スペースマーケットとSpacepad、複数のプロダクトが連携している構成が把握しづらく、どこがどこと繋がっているかが見えにくい。
「これ、1から作るならどうする?」という妄想図を自分で描いたのがすべての始まりでした。スペースマーケットとSpacepad、両方のプロダクトを支える共通基盤を「as a Service」で整える。この図が「MX」の原点です。
MXの原点となった「PlaaS」構想
成原:10年分の機能改修や施策がRailsに蓄積された結果、小さな変更すら影響範囲の調査が大変な状態になってましたもんね。
森脇:はい。コードの中にクローズ済みの施策の痕跡が残っていたり、テストカバレッジが高くないこともあり、改修時に予期せぬ影響が出ることもありました。このままでは開発効率も、ユーザーに価値を届けるスピードも落ち続けると思ったんです。
成原:そこに対して、「今やらなければいつやるんだ」という意志でMXが立ち上がった、と。
森脇:そうです。刷新の目的は、“スピードの再獲得”だと考えています。変更が容易になれば、エンジニアの開発体験が向上し、結果的にユーザーへの提供価値も高まる。これまでの積み重ねに感謝を込めて、未来の成長に向けた新たなスタートを切る。そんなプロジェクトです。
成原:具体的にどんな技術スタックに置き換えを進めているんですか?
森脇:バックエンドはNestJS、言語はTypeScriptです。フロントエンドもTypeScriptなので、チーム内の言語統一によって学習コストを下げる狙いもありました。
構成としては、ドメインごとに明確に分け、クリーンアーキテクチャの考え方を取り入れています。
TypeScriptに注力した理由、FE・BEで言語を揃えたことによるメリットなどは弊社のフロントエンドの方が以下の資料でまとめています。
成原:クリーンアーキテクチャやDDD(ドメイン駆動設計)って、経験がないと難しい印象があるんですが…?
森脇:実は僕自身、今回が初挑戦なんです。書籍や他社事例を調べては実装して、チームと議論しながら少しずつ形にしています。難しいですが、最高に楽しいですね。
成原:今、一緒にMXを推進しているチームメンバーについても聞かせてください。
森脇:元々iOS/Androidアプリを担当していたメンバーが、TypeScriptやNestJSを学びながらバックエンド開発に挑戦しています。最初は全員未経験でしたが、ペアプロ・モブプロでナレッジを共有しながら、どんどんキャッチアップしています。
成原:僕もコードレビューを見ていて「こんなに成長してるのか…」と驚いてます。エンジニアが自分の専門領域に縛られず、必要に応じてスキルを越境していく。これはスペースマーケットのカルチャーですね。
森脇:はい。みんな自分で調べて、自分で考えて、困ったら相談する。そんな自律的な姿勢を持っている人ばかりです。
成原:ちなみに、森脇さんはこの「MX」の取り組みでMVPを受賞されましたよね。あれは社内でも話題になりました。
森脇:正直、驚きました。「技術基盤の刷新」って、地味で評価されにくい領域だと思っていたので…。でも、ちゃんと見てくれていたんだなと。スペースマーケットの“見えない貢献を評価する文化”を感じました。
成原:そういうところ、うちの良さですよね。フラットに対話できるし、成果もプロセスもちゃんと見てる。
成原:今後、MXのその先に見ているビジョンはありますか?
森脇:最初に描いた“妄想図”では、予約・決済・在庫といったデータを外部にも開放するAPI基盤を構想していました。将来的には「場所」にまつわるデータを他社サービスと連携できるようにし、APIエコノミーのような世界観を作っていけたらと思っています。
成原:いいですね。“場所の民主化”は会社のミッションである「スペースシェアをあたりまえに」にも直結する話だと思います。
成原:これから一緒に働くかもしれない仲間に、伝えたいメッセージはありますか?
森脇:知識や経験がすべてではなく、“自分で考えて議論できるか”が一番大事だと思っています。私もそうでしたが、「自分ならこう作りたい」という妄想からスタートして、それをチームと形にしていく過程にワクワクする人に来てほしいです。
成原:スペースマーケットは今、技術的にも組織的にも、第二創業期のようなフェーズです。挑戦したい人、成長したい人、そして議論が好きな人──一緒に働けるのを楽しみにしています!
「自分なら、こうつくる」
妄想から始まった構想を、仲間とともにプロダクトにしていく。
スペースマーケットの開発現場には、そんなエンジニアとしての原点に向き合える機会があります。キャリアの次の一歩を一緒に探しに、ぜひカジュアルにお話ししませんか?
少しでも「面白そう」と感じた方は、ぜひカジュアル面談かカジュアルご飯でお話ししましょう!
Authored by 伊藤 亜美奈