こんにちは!エンジニア兼採用担当の和田です。
ITエンジニアとしてキャリアをスタートすると、「サーバー」や「クラウド」、「セキュリティ」などいろんな分野の言葉が飛び交いますよね。中でもよく出てくるのが、「Cisco(シスコ)」という名前。
「名前は聞いたことあるけど、何の会社?」
「なんでエンジニア界隈ではそんなに有名なの?」
そんな疑問を持っているジュニアエンジニアの方へ向けて、Ciscoの基本と、それが私たちのキャリアとどう関係するのかを紹介します!
Ciscoってどんな会社?
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Cisco(シスコ・システムズ)は、アメリカ合衆国に本社を置く多国籍テクノロジー企業です。ネットワーキング機器および関連ソリューションの世界的リーダーとして注目されています。以下はCiscoの基本的な会社概要です。
🏢会社概要(Cisco Systems, Inc.)
会社名:Cisco Systems, Inc.(シスコシステムズ)
設立:1984年
創業者:レナード・ボサック、サンディ・ラーナー(スタンフォード大学の研究者)
本社所在地:アメリカ・カリフォルニア州 サンノゼ
CEO(2024年現在):Chuck Robbins(チャック・ロビンス)
従業員数:約84,900人(2023年時点)
売上高:約570億ドル(FY2023)
上場市場:NASDAQ(ティッカー:CSCO)
主な事業領域:ルーター、スイッチ、セキュリティ、コラボレーション、クラウドネットワーキング、IoT、データセンターソリューションなど
主な顧客層:政府機関、通信事業者、大企業、中小企業、教育機関など
Ciscoは、インターネットインフラの基盤を支えるルーターやスイッチといったネットワーク機器の分野において先駆的な存在であり、世界的な市場シェアを誇っています。
近年では、次世代ファイアウォールやゼロトラストネットワーク、Merakiに代表されるクラウド管理型ネットワークソリューションなど、セキュリティとクラウド分野にも積極的に取り組んでいます。
また、Meraki、AppDynamics、ThousandEyesといった有力スタートアップを次々と買収することで、技術力と製品ラインの強化を図りながら成長を続けています。
Cisco製品ってどんなの?
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Ciscoの代表的な製品には、以下のようなものがあります。
💻ネットワーク機器
- Cisco Catalystシリーズ:企業向けの高性能スイッチ製品(例:Catalyst 9000)
- Cisco Nexusシリーズ:データセンター向けのスイッチ製品
- Cisco ISR/ASRシリーズ:企業・サービスプロバイダ向けのルーター製品
💻セキュリティ
- Cisco Secure Firewall(旧Firepower):次世代ファイアウォール
- Cisco SecureX:セキュリティプラットフォーム(複数の製品を統合)
- Cisco Duo:多要素認証(MFA)ソリューション
- Cisco Umbrella:クラウドベースのDNSセキュリティサービス
💻クラウド・ネットワーク管理
- Cisco Merakiシリーズ:クラウドベースで管理可能なスイッチ、無線LAN、セキュリティアプライアンスなど
- Cisco DNA Center:ネットワークの自動化・可視化プラットフォーム
💻コラボレーション(音声・映像・会議)
- Cisco Webex:ビデオ会議、チャット、ウェビナーなどの統合コラボレーションツール
- Cisco IP Phoneシリーズ:ビジネス向けVoIP電話機
- Cisco Room Kitシリーズ:会議室用ビデオ会議デバイス
💻モニタリング・パフォーマンス分析
- Cisco ThousandEyes:ネットワークとアプリケーションの可視化・パフォーマンス監視
- Cisco AppDynamics:アプリケーションパフォーマンス管理(APM)ツール
Ciscoは、ネットワークインフラの中核を担うものから、セキュリティ、コラボレーション、クラウド管理ソリューションに至るまで多岐にわたる商品を販売してきました。
一例として、Ciscoのルーターやスイッチは高い信頼性と拡張性を備えており、世界中の大規模企業や通信事業者に採用されています。また、セキュリティ分野では、次世代ファイアウォールやゼロトラスト・アーキテクチャを実現する製品群を提供し、サイバー脅威への対策を強化しています。
このようにCisco製品は、パフォーマンス、セキュリティ、操作性のバランスに優れ、さまざまな業種・業態に対応できる柔軟性を持っていることが大きな特長です。
なぜCiscoを知っておくべき?
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私たちが開発したアプリやサービスが動く裏側には、必ずネットワークがあります。その基盤を支えているのがCisco。ジュニアエンジニアでも、開発環境のネットワーク設定やVPN接続などでCisco製品に触れる機会が出てくることもあります。
また、Ciscoの機器は独自のOS(Cisco IOS)でコマンド操作するため、「ネットワークを実務で理解する力」を養うことができます。
ネットワークエンジニアをはじめとするIT系職種では、Ciscoの知識は業界標準とも言えるレベルで求められており、CCNAなどの資格も広く認知されています。したがって、IT業界でキャリアを築く人にとっても、Ciscoを知ることは専門性の土台を強化することに直結します。
スキルアップに繋がる資格もある!
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Ciscoの資格制度は、ネットワーク技術者としてのスキルを段階的に証明できるグローバル認定制度です。とくに、CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ITインフラの基礎を学ぶジュニアエンジニアにとって登竜門的な資格として広く知られています。
以下に、Ciscoの代表的な資格制度をレベル別にご紹介します。
📄Cisco資格のレベル構成(2024年時点)
Entry:初学者向け(※2020年以降、公式にはこのレベルの試験は提供されていません)
Associate(CCNA):ネットワークの基礎的なスキルを証明するレベル。最初に目指す資格
Professional(CCNP):より高度なネットワーク設計・運用スキルを持つ中堅エンジニア向け
Expert(CCIE):世界的に評価される最難関レベル。設計からトラブルシュートまで高度なスキルが求められる
Architect(CCAr):Cisco資格の最上位。ネットワークアーキテクチャの設計全体を担うレベル(非常に少数)
📄主な資格と概要
✅CCNA(Cisco Certified Network Associate)
- ネットワークの基本(IP、ルーティング、スイッチング、セキュリティ、ワイヤレスなど)を広くカバー
- 初級〜中級エンジニア向け
- 1科目のみで取得可能(比較的取り組みやすい)
✅CCNP(Cisco Certified Network Professional)
- 専門分野ごとに複数の試験が用意されている(例:Enterprise、Security、Data Centerなど)
- 例えばCCNP Enterpriseでは、コア試験+1つの集中試験に合格する必要がある
- 実務経験者や特定分野のスキルを深めたい人向け
✅CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)
- 非常に高難度で、世界的にも評価される資格
- 筆記試験と実技試験(ラボ)あり
- ネットワーク設計・トラブル対応の最高峰スキルを証明
✅その他の注目資格
- Cisco Certified CyberOps Associate:セキュリティ運用(SOC)に特化した資格
- DevNet Associate / Professional:ネットワークの自動化やAPI連携、プログラマブルネットワークに焦点を当てた資格(Cisco DevNet)
このように、Ciscoの資格はジュニアからエキスパートまでのキャリアに応じて段階的に学び・証明できる体系になっており、就職や転職、実務の現場でも非常に価値が高いとされています。
おわりに
Ciscoを知ることは、単なる知識ではなく、エンジニアとして“インフラの基礎体力”をつけることに直結します。サーバー、クラウド、セキュリティなどに進むにしても、ネットワークの知識はきっとあなたの土台になるはずです。
「ネットワークってちょっと苦手かも…」という方こそ、まずはCiscoの世界をのぞいてみてください。興味を持ったら、ぜひCCNAの勉強から始めてみましょう!
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